ケトン体とは…簡単に言うとどんなもの?

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「ケトン体」っていったいナニ?

食事からの糖質の摂取量がかなり少ない時(飢餓や糖質制限)、体は体脂肪を燃やしてエネルギーにします。このとき肝臓で「ケトン体」という物質ができます。

「β-ヒドロキシ酪酸」「アセト酢酸」「アセトン」の3つをまとめてケトン体と呼びます。β-ヒドロキシ酪酸には酸化反応や炎症反応を抑制し、心臓や脳などを保護する作用があることがわかってきました。

ごはんやパンなどの主食を普通に食べているとほとんど検出されないため「ケトン体が検出されるのは危険なサインだ」と思っている方もいらっしゃいますね。

食事から得られる糖質が足りないと、中性脂肪が「脂肪酸」「グリセロール」に分解されます。脂肪酸はそのまま筋肉などでエネルギーとして使われます。

 

3つのエネルギー回路

 

肝臓は残りの脂肪酸から「ケトン体」という物質を作ります。ケトン体は、脳のニューロンや心臓などを含め、体の大部分でエネルギーとして使うことが出来ます。

ちなみにグリセロールは、やはり肝臓で「糖新生」によって糖に変わります。アミノ酸なども糖新生の材料になります。糖質を制限しても簡単には低血糖にならないのは、糖新生のおかげです。

糖質をたくさん摂取しない時、ヒトは体脂肪を分解してエネルギーにすることができます。そのエネルギーのひとつがケトン体なわけです。

何らかの病気の時に異常にケトン体が増えることがありますが、健康な方が糖質を制限したときにケトン体が増えるのは「脂質をメインエネルギーとして使っているだけ」なのです。

 

にゃご
にゃご

へぇー!ケトン体って糖質に代わるエネルギーなんだなぁ。

よっしー
よっしー

体の中でブドウ糖しか使えない部分はごくわずかなのよ。

ケトン体が作られることは特別なことなの?

現代の食生活ではごはんやパン、最近ではタピオカミルクティーなどの甘い飲み物など糖質をたっぷりと摂取しますよね。

このような食生活では糖質がエネルギーとして使われるので、中性脂肪が分解される機会があまり多くありません。しかし夜中に寝ている時などは別です、食事をしないからといって心臓が止まってしまったら大変ですからね💦

血液検査や尿検査において「ケトン体の基準値」というものがありますが、これは普通に糖質をたっぷり食べる生活ではその基準値以上にケトン体が増えることはまずない、という意味でしかありません。

下の図はメディマグ.糖尿病様のサイトからお借りしました。何やら怖い病名が並んでいますが、糖質制限をしていて血中ケトン体が増えるのは当たり前のことです。

 

ケトン体の基準値

 

断食中や糖質制限中にケトン体が増えるのは当たり前で何ら心配はありません。むしろ問題なのは、糖質をしっかり摂取しているにも関わらず大量にケトン体が増える場合です(これについては別の記事にします)。

ヒトの体内に貯めておける糖質(グリコーゲンという形で貯められています)はせいぜい400gほどです。これに比べて、平均的な体格の女性でも体脂肪は10kgはあります。

もしヒトのメインエネルギーが糖質だとしたら、たまたま遭難などで食べ物がいっさい手に入らなくなったらすぐに死んでしまいます。400ggの糖は1200kcal相当でしかありません💦

大昔からヒトの歴史は飢餓との戦いであったはずです。たまたま食べ物が手に入らない時も無事に生き延びるため、ヒトは体脂肪を蓄えて脂質をエネルギーとして使うことを前提に進化してきたのです。

 

このサイトではケトン体についてまとめていきます♪

よっしーは糖尿病患者で、自分が糖尿病を発症していることに何年も気付かずに放置してしまい、糖尿病性ケトアシドーシスという非常に危険な状態に陥って16日間入院した経験があります。

その時は血中ケトン体が異常に増加したのですが、退院して糖質制限を始めていろいろ勉強するうち「ケトン体が危険なわけではなく、むしろケトン体はとてもすごい可能性を秘めているのだ」と分かりました。

 

 

このサイトでは「ケトン体」にターゲットを絞って自分の体験や調べたことをまとめていこうと思います。難解な専門用語は他のサイトにお任せしますので、当サイトではなるべく誰にでも分かりやすい内容を心がけますね。

糖尿病または糖尿病予備軍の方は「あなたの血糖値、大丈夫?」を、また糖質制限ダイエットに興味がある方は「もう失敗しない!正しい糖質制限ダイエット」を併せてお読みいただけると嬉しいです。

 

にゃご
にゃご

ケトン体についてみんなで勉強しようね!

よっしー
よっしー

猫でも分かるように解説していくわね♪