何も食べない時間を作るとケトン体が増える?
糖質制限をするとケトン体が増えやすくなります。たっぷり糖質を摂取した時はケトン体を作る必要がないからです。
私は常に糖質制限をしていますが、以前お付き合いでイタリアンバイキングに行ったとき、主食系はいっさい食べなかったのに血糖値が170を超え、ケトスティックで調べたら真っ白でした。糖質過剰でケトン体はすぐどこかへ行ってしまいます。
私の場合は糖質を制限するだけで十分にケトン体が増えるようですが、糖質制限だけではなかなかケトン体が増えない方もけっこういらっしゃいます。
甘いものが大好きで、空腹時間がちょっと長くなるとイライラしたりぼーっとしたり集中力が切れたりする方は、脂肪をうまく使えていないのかもしれません。
また難治性のてんかん(発作を抑える飲み薬を複数飲んでもてんかん発作が止まりにくい)のお子さんたちは「ケトン食療法」を実践していることがあります。
ケトン食療法では脂質はケトン体を作りやすく、糖質はケトン体を消す方向に働き、タンパク質はその中間ということでタンパク質はそこそこ、脂質を多く、糖質をかなり少なくすることでケトン体を増やします。
そして何も食べない時間を長くとることでケトン体が増えやすくなります。朝食をMCTオイルやココナッツオイル入りのブラックコーヒーだけにすることでさらにケトン体が増加します。
MCTオイルやココナッツオイルに含まれる「中鎖脂肪酸」はそれ自体がケトン体になりやすいですが、ずっと使っていなかったケトン体回路をスムーズに回すための「潤滑油」でもあるのです。
プチ断食をしたり中鎖脂肪酸を取り入れるとより効果的にケトン体が出るようになるのかぁ。
そうね、1日断食したときかなりケトーシスになったわ!でも持病にもよるので無理はしないでね。
朝食を抜くことは不健康でしょうか?
「朝食はとても大事だから、朝食をしっかり食べましょう。朝食を食べないと頭が働きません」などとよく言われますし、私も若い頃はそれを信じていました。
スポーツクラブで働いていたときも研修で「朝食でタンパク質を食べると代謝が活発になる、バランスよく食べなければいけない」と習ったのが印象に残っています。
子供の頃、朝食は旅館の食事のように豪華で、和食メニューに必ず果物入りのプレーンヨーグルトがついていました。
大人になっても「朝食を抜くなんてとんでもない!」という感じで、糖尿病と診断されるまで朝食抜きは1度もしたことがなかったですよ。
でも、糖尿病になって、朝はたとえ糖質を減らしてもそれ以上に血糖値が上昇しやすいことが分かってしまいました。何しろ糖質が5gもないホエイプロテインを飲んだだけで血糖値が180を超えましたから!!
今は朝はブラックコーヒーにMCTオイルをまぜてスティックブレンダーでふんわり泡立てたものを飲んでいます。スプーンやマドラーで混ぜただけでは、ただの油っぽいコーヒーになっちゃいます。
これで午前中の血糖値上昇はかなり抑えられることが分かってほっとしました。そして低血糖も起きませんし、集中力が切れることもまったくありません。ブログ記事は午前中に書くことが多いです。
よく考えたら日本人だって江戸時代の途中までは1日2食の人が多かったそうじゃないですか。1日3食がっつり食べて、その上オヤツまで食べて糖質を食べまくらないと生存できないほど現代人は弱いんですかね…昔の人よりも運動しないのに。
なぜ体脂肪がこんなに豊富なのでしょうか
体脂肪にはいろいろな役割があり、確かに寒さから身を守ったりするという意味もあるでしょう。しかしヒトでは男性と比べて女性の体脂肪率がかなり高いことが説明できません。
食料が豊富ではない状況でも女性が安全に妊娠・出産・授乳を行うために体脂肪が多いのではありませんか?もともとヒトは、体脂肪をエネルギーとして使う前提でできていると思いますよ。
体重50㎏で体脂肪率20%の女性の場合、体脂肪は10㎏になります。脂肪細胞の約2割は水分などで、10㎏の体脂肪は約72000kcal分にも相当します。
それに比べて体内に貯めておける糖質の量は300g程度、たったの1200kcal分でしかありません。ダイエットでは「体脂肪を燃やせ!」などと言いますが、結局、ヒトは体脂肪を使うようにできているのです。
数時間おきに糖質を摂取しないと低血糖になって生命の危機に陥る病気の方でない限り、必ずしも朝食をがっつり食べる必要はありません。
「朝食を食べないと健康に良くないからっ!」と言う方に「いや、あなたは無理にそんなに食べなくても十分蓄えがあると思うよ…」と言いたくなることもあったりして。
成長中の子供は1日2食では必要な栄養を摂取するのが難しいと思うので朝食は食欲があれば食べたほうがいいかもしれません。
朝食を抜けば前夜からの空腹時間が長くなるのでケトン体が増え、ケトン体回路がスムーズに回るようになりますが、昼食と夕食で必要な栄養をきちんと摂取するように心がけてくださいね♪
人間は1度にしっかり食べることができる動物だし、そんなに頻繁に食べる必要はないかもしれないニャア。
何かの事情で少量ずつしか食べられない方は医師の指示に従ってね!