認知症ってどういう病気なの?原因は?
ご家族が認知症で介護で大変な思いをしていらっしゃる方は多いと思います。よっしーの父方の祖母は91歳まで生きましたが、さすがに晩年はかなり認知症が進んでしまっていました。
認知症は、単なる老化による「もの忘れ」とは違います。もの忘れなら本人も自覚がありますが、認知症の場合は自覚がなく、症状はだんだん進行していきます。
認知症の約半数を占める「アルツハイマー型認知症」は「アミロイドβ」などの異常なタンパク質が脳にたまって神経細胞が死んでしまい、脳が縮んでしまうことで起こるとされています。
脳梗塞や脳出血が原因となって脳の血液循環が悪くなり、脳の一部が死んでしまう「脳血管性認知症」、「レビー小体」という異常なタンパク質の塊ができて神経細胞が死んでしまう「レビー小体型認知症」などがあります。
病気の進行をゆっくりにする飲み薬はありますが、残念ながら現代の医学ではまだ「治す」ことはできない病気です💦
じつは、認知症と食生活の間には大いに関係があると考えられています。一部の方は「ブドウ糖は脳の唯一のエネルギーなので、糖質制限をすると頭が悪くなる」といまだに信じています。
よっしーも自分が糖尿病になる前、スポーツクラブで働いていたころはそう思い込んでいました。恥ずかしい話です…

脳のグリア細胞が必要としているブドウ糖は体内で作れるんだよな。

そうよ!そうでなかったら「勉強のやりすぎでブドウ糖不足で受験生が倒れた」なんて事件があちこちで起きているはずでしょ?
糖質の過剰摂取が脳にもたらすものは?
糖尿病患者は健常者と比べて認知症になるリスクが高いことはよく知られています。アミロイドβという老廃物は誰でも作られており、インスリン分解酵素によって分解されています。
血糖値を下げるホルモンのインスリンは、2型糖尿病では分泌されていても効きにくくなっており、健常者よりも大量のインスリンが必要となります。
糖質を大量に摂取していると、インスリン分解酵素は大量のインスリンの分解が最優先となり、アミロイドβの分解にまでは手が回らなくなってしまいます。そしてアミロイドβが脳に蓄積してダメージを与えます。
また高血糖、高インスリン状態(インスリンが大量に分泌されていたり、大量にインスリン注射をしている状態)では動脈硬化が進行します。
脳の血管で動脈硬化が起きると血管がもろくなり、脳梗塞や脳出血といった脳血管障害を起こします。その結果、脳血管性認知症を引き起こす恐れがあります。
こうならないためには、糖質の過剰摂取をしないこと、できる範囲で食後に運動を取り入れることが大切です。つまり血糖値を無駄に上げず、大量にインスリンが必要となるような状況を避けることです。
認知症の方の脳とケトン体
アルツハイマー型認知症の方の脳では、せっかくブドウ糖があっても脳はそれをエネルギーとしてうまく取り込めません。そのためブドウ糖しか使えないグリア細胞は困ってしまいます。ニューロンも。
脳が取り入れられるブドウ糖の量が減っても、ケトン体がたっぷりあればニューロンはそれをエネルギーとして使えるので大丈夫、貴重なブドウ糖はグリア細胞へ回せるというわけです。
健常者よりも血糖値が高い糖尿病患者で明らかに認知症が多いことからも、やたら脳のためだと言ってブドウ糖を摂取してもかえって逆効果になりかねないことはおわかりでしょう。
認知症の方の脳にブドウ糖に代わるエネルギーであるケトン体を供給するためには、中鎖脂肪酸を多く含むココナッツオイルや中鎖脂肪酸100%のMCTオイルをうまく取り入れることです。
ただし糖質と一緒に摂取するとケトン体は作られにくくなりますので、糖質制限も行うとより効果的にケトン体を増やすことができます。
これまでは「年を取ると認知症になるのは仕方がないのかなぁ」と思われがちでしたが、これからはそうではなくなるかもしれませんね♪

残された脳の機能を守るためにも、うまく取り入れてほしいね。

私もおばあちゃんに教えてあげたかったわ。